新型インフルエンザとは、本来であれば人間に感染することがないと断定されていた鳥インフルエンザが突然変異を起こして、人間に感染し、接触した人々に次から次へと、いとも容易に感染するインフルエンザのことをいいます。(豚インフルエンザが発生するのも鳥の影響であり、鳥は豚に感染・人のインフルエンザウイルスは豚に感染・その豚が新型インフルエンザを発生させることに危惧を抱いています。)
ここまでの説明で、新型インフルエンザは鳥インフルエンザ・ウイルスが突然変異を起こすことによって発生する驚異のウイルスであることが理解できたと思われますが、もともと人に感染することが認められていたインフルエンザには、大きく分類してA型・B型・C型と3種類に分けられています。
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この3種類に大別されている中で、大流行を起こすタイプはA型ウイルスであり、そのA型ウイルスを更に詳細分類すれば、実に144種類(亜型)に分類されることになります。(亜型とは、簡単に説明すると、詳細区分されている状態のことをいいます。) |
鶏が感染した場合の鳥インフルエンザには、弱毒型(局所感染)と、強毒型(全身感染)の症状が主です。弱毒型はほとんどのウイルスが呼吸器・腸管箇所のみで増殖して症状はほとんどないタイプですが、強毒型はH5・H7といった一部のウイルスが全身で増殖し、多臓器不全を起こして死に至るという特徴があります。
新型インフルエンザは、数十年に一度の頻度で変異を起こし、今までは人間に悪影響をもたらさなかった亜型ウイルスが突然猛威を振るうウイルスに変貌するインフルエンザですから、誰も免疫を持っていないことが危険なのです。
つまり、誰も体内に免疫を持っていない猛毒ウイルスが体内に感染すれば、パンデミック(感染症による世界的流行)が発生するのは必至であるという、何とも厄介な流行病が新型インフルエンザなのです。 |